ラミン・ヤマルは、大会前の数か月の間に2度の負傷不安に見舞われて、準備に影響を及ぼしかねない状況だったが、ワールドカップ2026に向けたスペイン代表での出場が可能であることが確認された。 一方、同じ大会前の期間には、デクラン・ライスがイングランド代表の副キャプテンに任命された。これは、6月11日の開幕に向けて、トーマス・トゥヘル監督がどのようなチーム構成を考えているかを示す明確なメッセージと受け取られている。
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ヤマルのワールドカップへの道のり:2度の不安を乗り越え出場へ
ヤマルの北米行きへの道のりは、2度にわたって中断を余儀なくされた。 2025年11月にスペインサッカー連盟(RFEF)は、バルセロナが代表チームのメディカルスタッフに通知しないまま、ヤマルの鼠径部の違和感に対して高周波治療を実施したことに「驚きと遺憾の意」を表明した。 治療はヤマルが代表合流を予定していた当日の朝に行われ、7〜10日間の休養が必要となったため、ジョージア戦とトルコ戦を欠場することになった。
2度目にしてさらに深刻なアクシデントは2026年4月に発生した。 ヤマルはセルタ戦でPKを決めた際にハムストリングを負傷。このケガによりクラブシーズン残り試合の欠場を余儀なくされ、ワールドカップ出場そのものにも暗雲が立ち込めた。 スペイン代表のワールドカップ準備に先立ちRFEFが公開した映像の中で、ヤマルは大会に出られないことへの「不安」を明らかにしたーー18歳とは思えない落ち着きを見せてきた選手だけに、この発言は印象的だった。
しかし、2026年5月下旬になると状況は好転する。 良好なフィットネスレポートにより、ヤマルが大会に出場可能であることが確認され、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督も開幕戦から彼が戦力として準備万端であるとの見通しを示した。
スペインにとってヤマルの重要性は、単に右サイドのポジションを埋めることにとどまらない。 EURO2024でのブレイク以降、相手チームはまずヤマル対策を前提に守備戦術を組み立てるようになった。 スペインのビルドアップ、デ・ラ・フエンテ監督のプレッシング設計、そして中盤からアタッキングサードへつなぐ斜めの連係は、いずれもヤマルのプレーを軸に構築されている。 万全のコンディションにあるヤマルは、単にラインナップに加わる存在ではない——彼の不在は、設計を見直さなければならないほどの存在を意味している。
スペインのグループH:決して楽な組み合わせではない
スペインはグループHで、カーボベルデ、サウジアラビア、ウルグアイと同組となた。 初戦は6月15日にアトランタで行われるカーボベルデ戦。戦力的にはグループ内で最も戦いやすい相手とみられている。 続いて6月21日にサウジアラビア戦、6月26日のウルグアイ戦でグループステージを締めくくる。 突破への道筋は十分に現実的だが、楽観できる組み合わせではない。組み合わせ抽選後、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督は「勝つ、勝つ、勝つ」と全勝を目標に掲げた。 なかでもウルグアイは決勝トーナメントでも上位進出を狙える実力を持つチームであり、グループ最終戦は首位通過を争う重要な一戦となる可能性が高い。
ライスの副キャプテン就任:イングランドの構想が示すもの
デクラン・ライスが、ハリー・ケインに次ぐイングランド代表の副キャプテンに任命されたことは、2023年夏にアーセナルへ移籍して以来築かれてきたリーダーシップの立場を正式な形で示すものだ。 この役割はチーム内での評価を反映するだけでなく、トーマス・トゥヘル監督の戦術的意図についても具体的なメッセージを発している。 ライスが中盤の中心に据え、イングランドの守備組織の統率と攻守の切り替えを担わせるという考えだ。
イングランドの予選成績も、この選択を裏付けている。 ライスはワールドカップ欧州予選で4アシストを記録。 この数字は、ミケル・アルテタ監督の下で、守備の要から、ビルドアップの起点となり、セットプレーを蹴り、プレーの局面を問わずチームメイトを統率する選手へと進化したことを示している。
また、副キャプテン就任によって、大会開催前から議論されていたジュード・ベリンガムを巡るピッチ上の序列も明確になった。 中盤の基点としてライスがポジションと組織の主導権を握ることで、ベリンガムはより高い位置で自由にプレーできる。 グループステージ突破後、対戦相手がイングランドの縦への攻撃を封じるために特に対策を講じてくるノックアウトステージにおいて、ベリンガムがどれほどの創造的な自由度を得られるかが、より興味深い戦術的な課題となるだろう。
イングランドはグループLでクロアチア、ガーナ、パナマと同組になった。 ベッターやアナリストにとって、最も重要な指標となるのはクロアチア戦だ。クロアチアの大会での実績は定評があり、イングランドの中盤が相手のプレッシングにどのように対応するかは、、このレベルでトゥヘル監督のシステムが機能するかどうかを大きく物語ることになるだろう。
優勝オッズマーケットから見るスペインとイングランド
スペインは大会開幕前の優勝オッズマーケットで首位評価を受けていたが、開幕が近づくにつれてフランスがオッズを縮め、ほぼ同等の評価にまで迫った。 この変化はスペインへの信頼低下というよりも、48チーム制となった今大会の層の厚さを反映したものだ。アルゼンチン、ブラジル、イングランドも十分に優勝候補として評価されており、マーケットはそれを織り込む形で調整されている。 スペインにとって大きかったのは、ヤマルのコンディション不安が解消されたことだ。4月のハムストリング負傷以降、優勝オッズに影を落としていた数少ない懸念材料が取り除かれ、とりわけ得点者予想マーケットではその影響が色濃く表れている。

一方のイングランドは、優勝オッズマーケットではスペインとフランスに続く位置にいる。 その評価は近年の国際大会で繰り返されてきたイメージと一致する。個々の選手層は充実している一方、ノックアウトでは期待通りの結果を残せないことも少なくない。 ライスの副キャプテン就任だけで優勝オッズが大きく動くわけではないが、チーム運営に関する不透明さを一つ取り除いた意味はある。ベッターにとっては、イングランドの中盤がどのように構成され、接戦で誰がピッチ上の主導権を握るのかが、より明確になった。
トーナメントの組み合わせ上、スペインとイングランドが決勝トーナメントで対戦する可能性はあるものの、その実現は両チームのグループステージ順位に大きく左右される。 両チームがグループ首位で通過した場合、シードの関係で最短でも準決勝までは対戦しない。 一方で、どちらかが2位通過となれば、ラウンド16で顔を合わせる可能性もある。 両チームのノックアウトステージでの対戦は、今大会で最も注目されるシナリオの一つだ。 EURO2024のベルリン決勝でスペインがイングランドを2-1で破っており、再戦が実現すれば大きな話題となるだろう。
両チームとも、大会前の最大の懸念事項は解消された状態で北米へ乗り込む。 開幕戦から7月19日の決勝戦まで、クラウドベットで全48チームの試合の展開を追って、ライブベッティングを楽しむことができます。

